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『銀の芽 紅茶塾』『銀の芽 話塾』

島田枝里さん

話し方教室と紅茶塾で、伝える力と笑顔を育てる

起業のきっかけ

話し方教室と紅茶塾、2つの仕事をしています。
紅茶が好きになったのは幼少期の頃。母が紅茶好きで朝食には必ず紅茶とパンが出ていました。紅茶の香りや温かさは、私にとってきらきらとした幸せな時間の象徴、そんな記憶が自然と心に刻まれていきました。
地元の愛知県から関西の大学へ進学。大学時代に初めての海外旅行で訪れたイギリスで、紅茶が暮らしに根付いている文化に魅了されて、改めて紅茶にどっぷりハマることに。

一方で、人前で話すことには強い苦手意識がありました。声も小さく自信もありません。そんな時にアナウンサー志望の友人の影響で、アナウンススクールに通うことに。それがきっかけとなり、大学卒業後は長野県の信越放送局へ入社しました。仕事の合間に通った紅茶教室で、講師資格を取得。その後、結婚を機に退職し、夫のいる金沢へ。子育てをしながらも、紅茶の魅力をより多くの人に届けたい、自分らしく続けられる形で仕事ができないかと考え、2000年に起業し、紅茶のネット通販を始めました。“好き”からのスタートだったからこそ、起業当初はとにかく楽しく、ホームページも自作して、できることは何でも自分でやりましたね。当時、まだネット通販はめずらしく、雑誌や放送局に取り上げられるなどして、少しずつ売上を伸ばしていきました。

開始から半年後、ホームページを見たMROラジオ(北陸放送)から紅茶の話題で出演依頼をいただきました。さらに番組アシスタントとしての出演も決まり、フリーアナウンサーとしての活動もスタート。2002年には、中日文化センターから声がかかり、紅茶教室の講師も務めることに。レッスンを重ねるうちに、人に伝えることの面白さや奥深さをあらためて実感し、講師という仕事が思いのほか自分に合っているのだと気づくきっかけとなりました。
そんな活動を続けていくうちに、「話し方を教えてほしい」という声が届くようになったんです。初めてレッスンの依頼を受けたとき、ハッとしました。それまでは、自分が出演することで誰かの役に立っていましたが、自分の経験そのものが誰かの役に立つことに気づいたのです。
実は、アナウンサーの仕事も紅茶講師の仕事も、どちらも相手を想って「伝える」仕事です。
このことをはっきり自覚したのはもっと後の話ですが、あのときの依頼がなければ、今の道は開けていなかったと思います。
こうして2つの仕事を掛け合わせ、2016年に話し方教室を本格的に開講しました。

大変だったこと

起業してからは、とにかく忙しい日々でした。ネット通販を始めた当初は、「うまくいくはずがない」と批判を受けたこともあります。その声を覆すためには、市場に本当にニーズがあるのかを確かめる必要がありました。
手探りの中で、当時のオンライン掲示板やQ&Aサイトでニーズを探りました。ある程度の年月を経てからは、ホームページの内容もどのように表現すれば伝えたい人に伝わるのかをコンサルタントから学び、構成を整えていきました。

小さく始めたネット通販でしたが、インターネットの進化は想像以上に早く、決済方法の多様化やセキュリティ対策への対応など、気づけば固定費は年々増えていくばかり。当時は「事業をしている」という意識が薄く、周りに相談することもほとんどありませんでした。目の前の作業に追われながら、何とか続けていたというのが正直なところです。

2019年のコロナ禍では、対面でのレッスンが中心だった紅茶教室はすべて休講することに。さらに2024年の能登半島地震では、借りていた教室の天井が落ちるなどの被害を受け、安定して続けられる場所を持ちたい、という思いがいっそう強くなりました。それと同時に、天候や災害に左右されにくい運営のあり方や、無理なく続けていくための仕組みづくりについても、あらためて考えるようになりましたね。

紅茶教室を運営するにあたり、独自の肩書として「ティータイムオーガナイザー」と名乗ることに。養成講座の修了生を同じ肩書で認定する形にしました。
独自の肩書であるため、きちんと守りたいという思いから商標登録を考え、2022年にISICOを訪れました。そこで改めて事業を見つめ直し、リブランディングに取り組むことになったのです。商標は一度登録すると10年間変更ができません。1年以上かけて、月1回のペースでISICOへ通い、事業の方向性を明確にしていきました。

初めて自分の事業を言語化しようとしたとき、うまく言葉にできない自分に愕然としました。「伝える」仕事をしていながら、これまでビジネスとして体系的に向き合ってこなかったことに気づいたのです。結果として、それは経営を見直す大きなきっかけとなりました。

コンセプト・強み

話し方教室では、単なるテクニックだけでなく、「どうすれば相手の心に届くのか」という点を大切にし、メンタル面も含めて丁寧にサポートしています。現在、集客はホームページのみですが、月に数件あるお問い合わせのうち、成約率は80%を超えています。本当に必要な方に届いているのだと実感しています。
最近では、就職活動中の学生に向けて、面接での話し方を指導する講座も始めました。
話し方レッスンは、1年をかけたマンツーマン指導が基本です。オンラインにも対応していますが、できる限り対面での実施を大切にしています。その理由としては、声だけでなく、ふとしたしぐさや視線、姿勢など、言葉以外の要素も、相手に与える印象を大きく左右するからです。メモを取ることに集中しすぎて話を十分に聞けなくなる方もいらっしゃいます。面接などの大切な場面でそのような状態になってしまっては、本来の良さが伝わりにくく、とてももったいないことです。
だからこそ、一人ひとりと丁寧に対話を重ね、その方に合った改善方法や工夫を一緒に探していきます。

紅茶塾についても、単に「おいしかった」で終わらせるのではなく、歴史や文化、味わいの違いなど、紅茶の世界を分かりやすくお伝えしています。実は「紅茶塾」という名称も、これまで関わってくださった方や生徒さんの声から自然に生まれたものです。「先生の教室は、サロンというより“塾”という感じですよね」という一言がきっかけでした。そのまま名称として定着したんです。また、将来紅茶を仕事にしたい方のために、講師養成講座も用意しています。

教室名に掲げている「銀の芽」とは、お茶の木のいちばん先に芽吹く新芽のことです。やわらかな芽のまわりには白い産毛が残っており、それが光を受けると銀色に輝いて見えることから、「シルバーチップ(銀の芽)」と呼ばれています。
生徒さん一人ひとりの学びの芽を大切に育てていきたい――そんな願いを込めています。

やりがい

生徒の皆さんがご自宅で紅茶を淹れ、「習ったとおりに淹れてみたら、とてもおいしくできました」と声をかけてくださると、何よりもうれしくなります。忙しい毎日の中で、自分のためにお湯を沸かし、丁寧に紅茶を淹れる時間をつくってくださったこと。そして、その一杯をご家族にも喜んでいただけたこと。その広がりを思うと、とてもあたたかな気持ちになりますね。
また、紅茶の知識がほとんどなかった方から、「毎回学びが多い」「奥が深い」「すっかり紅茶の世界に魅了されました」といった感想をいただくこともあります。そのたびに、「続けてきてよかった」としみじみ感じます。
話し方レッスンでは、1年前と1年後とで、表情や雰囲気が見違えるほど変わります。はじめは不安そうだった表情も少しずつやわらぎ、声にも落ち着きが生まれていきます。「話すことが怖くなくなりました」と自信をもって伝えてくださる姿をみると、大きなやりがいを感じます。
紅茶を通して笑顔が生まれ、話し方を通して自信が育っていく。その変化にそばで寄り添えることが、これからも続けていきたいと思う力になっています。

今後の展開

これまで人に頼ることが苦手で、何でも一人でこなしてきました。けれど、長く続けていくためには、それだけでは限界があります。新たにスタートした就活対策のための話し方レッスンでは、就活支援で豊富な実績を持つベテラン講師に担当いただいています。実際の面接でのリアルな情報や、企業側の視点は、受講生にとって質の高い学びに繋がっていると感じています。
今後は、独立して活動されている方々とも連携しながら、一人で抱え込まない仕組みづくりを整えていきたいと思います。
また、やむを得ず休校になった場合のフォロー体制を整え、状況に応じて無理のないかたちで続けられる運営を心がけたいですね。
受講生の皆さまはもちろん、自分自身や家族が安心して関われる環境づくりを大切にしていきたいと思います。

message/ 女性先輩起業家からのメッセージ

”好き”という気持ちは、何よりもの原動力になります。そして自分の好きなことや得意なことは何かを明確にして、必要なひとに届けていくことが大切です。
最初からすべて完璧にしようとせず、進みながら整えていけばいいのです。迷ったときにはISICOや専門家に頼るのもおすすめです。事業の方向性を見直すだけでなく、自分自身の強みやこれからの方向性を整理するきっかけになるかもしれません。
先日、ISICOからご依頼をいただき、起業について講演をさせていただきました。自分ではただ夢中で走ってきただけでしたが、まさかこれまでの試行錯誤や模索してきた経験が、これから起業を考えている方のお役に立つとは思ってもいませんでした。振り返ってみると、うまくいかなかったことも、迷った時間も、すべてが今につながっています。
どんな経験も、決して無駄ではありません。
ビジネスとして成り立たせるには、やりがいと収益、どちらも大切にしながら、細くても長く続けていくこと。その積み重ねが、思いがけない形で誰かの力になるのだと、あらためて感じています。
だからこそ、これから挑戦しようとしている方にも、まずは一歩踏み出してほしいと思います。動きながら考えていくことそのものが、きっとあなたの力になります。

Profile
『銀の芽 紅茶塾』『銀の芽 話塾』
島田枝里さん

愛知県出身。大学卒業後、長野県の信越放送局でアナウンサーとして勤務。結婚を機に退職し、金沢へ移住。2000年に紅茶のネット通販を開始すると同時に、MROラジオなどでフリーアナウンサーとしても活動する。2002年、放送局時代に取得した紅茶の講師資格を活かして、紅茶教室で講師を務める。話し方のノウハウに定評があり、2016年、話し方教室を本格的にスタートした。

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